
マルコ・ファティケンティ [ピアノ]
Marco Fatichenti, Piano
欧州およびアメリカの檜舞台で活躍し、国際的に高く評価されている。英国王立音楽院ポストグラデュエート・ディプロマを首席で修了し、成績優秀者に贈られる「Dip.RAM」賞を受賞。ホアキン・アチュカロ、クリストファー・エルトンに師事。キングス・カレッジ・ロンドンにて「20世紀初頭のスペインとカタルーニャ地方の演奏スタイルの美学」の研究で博士号を取得。
故・中村紘子氏が「大型のピアニストとしての魅力をすべて備えた輝かしい演奏で他を圧倒。改めて西欧文化というものの達成した計り知れない奥行き、深さ、そして距離を思い起こさせるほどのものだった…」(ムジカノーヴァ)と絶賛。「ショパンの化身」(The Times)、「クラシカルな秩序とロマンティックな熱情の完璧な調和」(International Piano)と称賛される。
ソリストおよび室内楽奏者として数々の著名ホールに登場しており、近年のハイライトは、ロンドンのウィグモア・ホール、クイーン・エリザベス・ホール、バーミンガムのシンフォニー・ホール、ダブリン国立コンサートホール、マドリード国立音楽堂、オーディトリ・デ・バルセロナ、バレンシアのパラウ・デ・ラ・ムジカ、アリアーガ劇場等での演奏がある。また、イタリア外務大臣に招かれ、スペインのサラゴサで開催された国際博覧会でも演奏を披露した。室内楽では、ジョヴァンニ・グッツォ、ユリアン・メッツガー、イルミーナ・トリンコス、原田亮子、山田幹子等と共演している。
録音は、2006年にショパンのスケルツォとシューマンの謝肉祭をカップリングしたデビューアルバムを、2013年にはフライ・オン・ザ・ウォールよりストラヴィンスキー、ドビュッシー、グラナドスを収録した『エンパイア・オブ・サウンド』をリリース。同年発表した『ブラームス作品集』は「圧倒的スケールのブラームス」(International Record Review)等と称され、高評を博した。
2021年にロンドンから拠点を東京に移し、演奏活動のみならず後進の指導にも注力している。

ブラームス:
ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 Op.5
2つのラプソディ Op.79
4つの小品 Op.119

ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章
ドビュッシー:前奏曲集 第2集
グラナドス:組曲『ゴイェスカス』より
「愛と死」「エピローグ 幽霊のセレナード」